浅草ロック座が教えてくれたこと、の話。


Rockは知っとるよ、ロック座?
もうかなり前のことだが、AV女優さんに歌詞を書いた。当時人気の深夜TV番組ギルガメッシュナイトに出演されていた人気のAV女優さん3名によるユニットがCDデビューすることになり、プロデューサーから作詞のご指名をいただいたのだった。
こんなに光栄で、また別の意味でもとても嬉しいお話はなく、何をさておいても、なにがなんでも、ボーカル収録当日にスタジオへうかがわせていただきました😓
スタジオで、AV女優さんたちが、とても素敵にご挨拶をしてくれます。一応、詞を書くにあたって女優さんたちの出演AVを観させていただいていた僕は(仕事上の必要事項です😎)、緊張と、ある種の興奮のあまり、女優さんたちのお顔をまともに拝見することもできず、目さえも合わせらなかったことを覚えています。
レコーディングはスムーズに終了し(ボーカリストとしても非常に優秀だったので)、最後の挨拶のときに、彼女たちが、音楽プロデューサーと僕に「浅草ロック座に出演するのでぜひ観に来てください」と誘ってくれたのです。プロデューサーは女性大好き野郎なので即OK。内気な僕は、本音とはうらはらにただただ俯くだけでした💦


Rockだ、確実にRollしてたさ
数日後、プロデューサーに「行くぞ」と誘われ、浅草ロック座へ。もうドキドキ。その頃は僕もまだよく知らなかったのだが、ロック座とは業界最古で最大のストリップ劇場です。
想像していた場所よりも、すごくエンターテイメントな感じもあって、何よりも、今で言う女優さん推しのファンの方がすごくて、演技中に紙テープを投げたり、大きな声援があることに驚いたし、ちょっと感動した。僕は地下アイドルのステージも知らないけれど、きっと着衣の有無が違うだけで、演者さんと推し活ファンの関係は似てるんだろうなあと思ったよ。
僕たちはステージの一番前(よくいう、かぶりつきの席)に通されていて、僕は緊張しまくりだったけど😆 ほんの数日前に会話を交わした女性が、全裸で登場します。こんなシチュエーションはなかなかないよ。いやー、もう見ていいのか、どうなのか。反して、めっちゃ隣で盛り上がっているプロデューサー。うらやましい、なんと幸せな人なんでしょう。
彼女たちは、照れなどもなく素晴らしいダンスを披露されます。プロだ。まずそこに圧倒されたし、さらにその後、僕らのすぐ目の前に、すべてをバーンと披露されたわけです。単なる知り合いという関係性しかない女性のそういう行動を体験することなんて、まずないからね。なんというか、Rockだった! すべてが確実にロックだった。浅草ロック座、なるほど納得の、素晴らしいネーミングなのだ。
了


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